八ヶ岳、小淵沢に住む山岳ガイド、加藤美樹・久野弘龍が、ヨーロッパ・シャモニやドロミテ、国内の雪山、冬山、バックカントリースキー、夏山、登山・クライミング教室、ガイドを行っていま
す。


 山岳ガイド ミキヤツ登山教室の山行記録 クライミング/ドロミテ       

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※ドロミテクライミングのグレード表記はUIAA表示で、ちょっと解りにくいので、デジマルグレードをまぜて説明しています。

 ドロミテという山群はすべての岩峰が石灰岩でしかも硬く、それらが数百から千メートル以上もの岩壁として一気に立ち上がっている。こうした岩峰は日帰りで登ることができ、壁を登るば
かりではなく頂上に立つことを目的とした、マウンテンクライミングでもある。

 また、それら大きな壁がある一方で、ショートルートも豊富で、フレンチグレードの8c(5.14)ぐらいのグレードが数多くあるばかりか、5.12〜5.13が連続するマルチピッチさえある。こういった
高グレードのショートルートと、500b以上のロングルートとが交互に楽しめ、モチベーションが下がった日にはビアフェラータ、食事はワインにチーズ、パスタにピッツア、カルツォーネ(包み
焼きピッツア)。
 楽しみは尽きないだろう。
 

 ドロミテ山群では第一次世界大戦、終戦後の1900年代に多くのルートが初登されている。勿論クライミングシューズなどというものはまだ無かった時代。その当時につけられたグレード
だからといって甘く見てはいけない。1900年代初頭に登られたたルートのなかにもYを超えるものがあり、Z(5.11)台のルートだって含まれている。今のような登ハン具もも無ければ、
人工壁での練習だって出来ない頃に、地上500mを越えた高さで当時このグレードを登る技術があるということは、逆に言えばドロミテでの技術水準の高さを物語っている。だからこれらの
ルートは今ですら難しく感じるのだ。
  
↑このかぶった岩壁に350b、全ピッチ5・12(しかも1ピッチ30b)以上が連続するルートがあるのだが、この日だけで2パーティーが
取り付いていてビックリ「Dorei Zinne」

 他のヨーロッパアルプスの高峰と比較すれば、ドロミテは地味な存在かもしれない。高峰登山、バリエーションの華やかなに時代に入
っても、上級階級に限られた世界であり、貧乏な階級の者に残されたのはより困難なドロミテの岩峰群だった。
 ドライチンネの岩峰群、トファナ南壁、マルモラーダ南壁、チベッタ北西壁。そしてその後、彼らが高みでのより困難な世界へと進出して、数多くの輝かしい成果をあげたのは言うまでもな
い。だからこの地域のクライマーは岩登りの腕に対しても自負がある。各ルートのグレードはそれが日本であれ、フランスであれ、初登した人の主観がかなりの割合を占めて決められるの
で、その人が「こんなのXさ」といえばXになってしまう。例えば日本では、これならXでもドロミテならW−、「歩いて下山」とガイドブックには書かれていても、V級のクライムダウンが平気
で出てきたりするのだから。

 
「Tinqe torre」 コルチナから一番近くて手軽なマルチピッチ。でもそれだけに高難度なルートもある。チンクェ・トリとは「5本の塔」の意味。

  
「Tinqe torre」 何本もの塔の、真ん中に懸垂下降。この後、50bの空中懸垂で割れ目の中に降りるのはケイビングの気分だ。↑

 日本人は休みが取りにくいこともあって、天候が不順で長い休暇がなければならないヨーロッパへは来にくいだろう。だがドロミテなら話は別だ。アプローチも車からすぐのところから、小屋
で一泊のところまであって最小限の休み(例えば9日間でも)で、複数の、しかも、標高差500b以上の、それこそ5.8から5.13クラスのマルチピッチルートを登ることも可能だろう。 

  
「Torre Farzreago」 気軽に楽しめる岩峰だってある。日帰りクライミングで楽々山頂!

  
「Torre Farzreago」 ここではカム類は無くても大丈夫。ドロミテでは下りのほうが怖いので慎重に。

<ロングルート>
 いわゆるただのロングルートと明らかなアルパインクライミングルートが混在している。しかし、どちらにもいえることだが、とにかくマウンテンクライミングである。壁を登るのが目的ではな
く、その頂上に立つためのルートが岩登りなだけである。雪や氷とのミックス壁ではないので、「アルパイン」ではなく「マウンテン」。
 グレードはUIAAグレードでV〜]以上(11?)までのルートがある。支点の状況も、ポピュラーなものはボルトであったりすることもあるが、クラシックルートやポリシーのあるルートではビ
レイ点以外ほとんど支点が無かったり、あってもピトンが時々、あるいは全くなし・・・というルートが混在している。しかし、スリング、カム、ナッツ類は有効で、それらを駆使すればかなり登る
ことができる。また、ルートによってはハンマーとピトンを携行すべきルートもある。
 また、これとは逆にステンレスのボルトプロテクションのルートもある。
 
「Tofana南壁」 とにかくでかい。この下部岩壁にも砲台跡がある。(↑天然のエーデルワイスだよ)

  
「Tofana南壁」 高度300bの場所では6a(5.10a)の、ながーいトラバースなんかがあって実に怖い。写真・中のトラバースは、ようやく一息ついたところ。

<ショートルート>
 ベースとなるコルティナ・ダンペッツォ付近には幾つかのエリアがある。岩質は石灰岩で傾斜もホールドも多様で、グレードはフレンチグレードで5〜8cまでがあり、登るのに不自由するこ
とは無いだろう。多少天候が悪くとも登れるほどの傾斜があるルートもある。街にはプラスチックルートもある。
  
キャンプ場の裏にあるCampoの岩場。いくつものエリアに分かれており、グレードも易しいものから難しいものまで選択できる。

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山岳ガイド ミキヤツ登山教室は、夏山、冬山ともに国内では八ヶ岳、穂高・槍ヶ岳、剣岳、北岳、小川山、瑞牆山など、海外ではヨーロッパのシャモニ、ドロミテで山岳ガイド、登山教室、雪
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