八ヶ岳、小淵沢に住む山岳ガイド、加藤美樹・久野弘龍が、ヨーロッパ・シャモニやドロミテ、国内の雪山、冬山、バックカントリースキー、夏山、登山・クライミング教室、ガイドを行っていま
す。

 ドロミテクライミング2019 vol2 国際山岳ガイド ミキヤツ登山教室    
  クライミングパーティ1 4日目〜7日目

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日程は以下の通り。
ほぼ全日クライミング、もしくはビアフェラータという、3食、クライミング漬けツアーです。

7月15日 ベネチア到着〜カンピテッロ・ディ・ファッサ(Campitello di Fassa)のアパートへ移動
7月16日〜22日(7日間)クライミング&ビアフェラータ
7月23日 ベネチア空港で解散

 ドロミテクライミング2019 vol1
1日目(7/16)Citta dei sassi(シタデイサッシ) ショートルート
2日目(7/17)Sella tower 1st/2nd(セラタワー1峰〜2峰縦走) 
3日目(7/18)ビアフェラータ フェダイア

 ドロミテクライミング2019 vol2 (今回のページ)
4日目(7/19)Sass Pordoi(ポルドイ) Via Maria(マリアカンテ)
5日目(7/20)Punta delle Cinque Dita (ファイブフィンガー) 親指ピーク〜本峰
6日目(7/21)Sass de Storia(サッソ・ストーリア) クラシックルート
7日目(7/22)Tre Cime di Lavaredo(チマグランデ) ディボナ18ピッチ・W+・600m


4日目 クライマーは観光資源! Sass Pordoi(ポルドイ) Via Maria(マリアカンテ)

Fさんはこのルート2回目ですが、「ドロミテに来たら外すことは出来ない」とFさんのおススメで、ポルドイ/マリアカンテ。
アプローチはロープウェイでポルドイ展望台へ。ここはドロミテでもトップクラスの観光スポットです。
頂上からトレッキング道を歩いて降りて30分ほどでルートの取り付き。終了点がロープウェイ駅で、観光客がいる広場の柵を乗り越えて終了という、お手軽クライミングの理想です。

ちなみに、タイトルのPordoi(ポルドイ)の前に付いている「Sass」は、イタリア語で岩の塊ということらしい。つまり、ポルドイの岩の塊=ポルドイの岩山という事。イタリア語なので、前後の単語、話す人によって微妙に変化しますが、だいたい「サッソ」といっておけばよいらしいです。
そんな訳で、落石があったら「ラークッ!」でも、「ローック!」でも、「ウォッチアウト!」でもなく、「サッソー!」です。
なんか、ちょとのんびり感あります。



ルートは山頂直下の岩壁です。
アプローチは勿論ロープウェイ。
小さく見えますが、高差300メートルあります。




ドロミテのよくある光景。
ドロミテは岩峰、もしくは岩の塊の上はこのような台地になっています。
海の底が隆起し、平原となっていた石灰岩の大地が浸食によって硬い部分が残ってこの様な形になったそうです。




今シーズンは頂上付近はまだまだ雪が残っていました。



トレッキング道になっている壁の隙間を降りて、トラバースして取り付きまで向かいます。
取り付きまで30分ぐらい。




傾斜も高度感もありますが、ポケットなどの手がかりが豊富、しかも大きいので、グイグイ登れます。
ドロミテらしい傾斜、登りやすさです。




展望台に向かって登るだけあって、周りの景色も素敵です。
登る時の服装は、岩の中でも映えるように綺麗な色遣いのものがお勧めです。
なぜなら・・・・。




最後の手がかりはロープウェイ駅の鉄骨。
ルートは展望台の手すりを越えて、ロープウェイ駅には行ったところで終了。
ロープウェイに乗っている人や頂上に入る観光客に見られるづけます



最後の手がかり、ロープウェイ駅の鉄骨。
これをがっしり掴んで、乗り越せば観光客の集まる頂上
展望台に到着です。
(写真は2016年)




このページを見ている方のほとんどは、クライミングというものを知っていて、自分で楽しんでいるか、見たことがあると思います。
しかしドロミテに観光で来られる殆んどの方は、クライミングを知ってはいても観たことが無いと思います。

クライマーは観光資源。

ドロミテの大きな岩峰、岩壁群は「クライマーが登っているかもしれない」と思うだけで、多くの人の興味が向くはず。
ポルドイに登ると、ドロミテの岩峰、岩壁はクライマーが観光資源だと思えてきます。







5日目 本当はクライミングって楽しいんです!  Punta delle Cinque Dita (ファイブフィンガー) 親指ピーク〜本峰

今日もFさんのおススメ。ここも絶対外せないという3回目のルートはファイブフィンガー。
手のように見えるため、ファイブフィンガーと呼ばれていますが、イタリア語では(チンクェ・ディータ)5本の歯です。
親指ルート(Police)5.8/9ピッチ〜ノーマルルート5.7/6ピッチを継続し、中指を目指します。
一般的には親指だけ登るか、ノーマルルートを登って頂上を目指すのですが、今回は継続します。そのまま5本の指を登る事も出来ますが、帰りにロープウェイが使えなくなったり、雪渓が残っていて大変など問題があるので、頂上からはノーマルルートを下山するのが無難です。
しかし下山がノーマルルートとはいえ、かなり恐ろしいクライムダウンや多くの懸垂下降があり、Oさん曰く「アイガーやマッターホルンよりも断然難しく、ルート自体も面白かった」そうです。



このトゲトゲした山がファイブフィンガー。
ちょっと見にくいですが、右のスカイラインから尖った岩塔を登り、懸垂下降後中央のピークを目指します。
右下に縦乗り?のロープウェイが見えます。




アプローチはロープウェイを降りたら5分。この写真もロープウェイの駅から撮っています。
ルートは雪渓の辺りから登って右のスカイラインへ達し、そのまま岩峰のトップを目指します。

写真は一ピッチ目。

V程度の簡単なクライミングからスタートですが、マルチピッ
チの常どおり、ちょっと難しく感じます。

ファイブフィンガー自体が、両隣に大きな岩山があるため、山
らしいクライミングの景色です。
この日はガスが残っていたので、とても幻想的な景色でし
た。



下の写真は稜線に出たところ。


深い谷に立つ岩峰なので登るにつれて高度感が増していきます。




傾斜がかなりありますが、ホールドは殆んどが大きなガバホールド。
世界で最も傾斜の強い5.7グレードといわれています。




岩峰の頂上に到着。
ここまで7ピッチ、300メートルのクライミング
この後2ピッチの懸垂下降で本峰へ続く岩壁基部に降り立ち、6ピッチのクライミングが始まります。




本峰へはこんなトラバースがありますが、帰りにはここがクライムダウンとなります。




下山は頂上から懸垂下降、クライムダウンを繰り返すことになります。

このファインブフィンガー、ドロミテへ来たら絶対のおススメです。
クライミングは上手くなる過程では苦労や苦痛がありますが、本当は楽しいものなんです。
何のためにクライミングをしているのかわからなくなったり、クライミングが楽しくなくなってきたらぜひ来てみてください。
きっとクライミングが好きになると思います。






6日目 移動の途中でも登れます サッソストーリア クラシックルート

今日は明日のドライチンネ登攀のためにオーロンゾ小屋へ向かう。
しかしただ移動だけではもったいないので、途中で軽く一本を登るつもりである。
昼過ぎから天気が悪い予報なので遠いアプローチや長い下山は避けたいところであるが、そこはドロミテ。道路から近い処にもルートはあります。

今回のSass de Storia(サッソ・ストーリア) クラシックルートは200mぐらいなのでもう少し長いと良いのですが、アプローチや下山の事を考えるとこの地の岩に慣れるのには最適です。
第一次世界大戦の要塞跡なので、この岩山の中は迷路のようにトンネルが掘ってあり、頂上は塹壕が掘り巡らされています。
このルートではありませんが、途中のトンネルの窓がビレイ点になっていることもあります。



写真左側のトレースが混みあっている処に、第一次世界大戦の塹壕跡が見えます。
この岩山自体が要塞化されているため、下の塹壕跡から岩山の中に縦横にトンネルが掘られています。




頂上の十字架が倒れていました。
頂上からは塹壕を辿って下山です。
j昼過ぎからの天気が怪しい状況だったので、14時には車に戻ってオーロンゾ小屋へ向かいます。



オーロンゾ小屋はトレチメ(ドライチンネ)国立公園の入り口、車を下りたところにあるにある山小屋。
明日の出発が早いので、今日はココに泊まります。




ベッドは2段ベッドでイタリアの山小屋の例にもれず快適。食事はビュッフェ形式で、前菜、メイン1、メイン2、そしてデザートと、イタリアの正しい食事スタイル(イタリアはメイン料理が第一のお皿、第2のお皿というように、二つあるのが特徴です)。どのお皿も複数のメニューから選ぶ事ができます。




サラダ、スープ、肉料理(ポークソテー)をいただきました。Fさん、Oさんのお二人はラザニアでした。
デザートは小麦が使って会ったので僕はパスです。
※クノは小麦アレルギーなんです…。




7日目 憧れのドライチンネ Tre Cime di Lavaredo / Cima Grande / via Dibona

今回の日程のメインコース。
トレチメ、ディボナルート、Fさん、3年越しのトライです。

はじめてFさんがドロミテに来たのは3年前。その時天気の関係でドライチンネに登る事ができなかったため、一周トレッキングになってしまいました。
ノーマルルートから登るよりも、見た目カッコ良いルートの方が良いとのことで、このルートに目標を定めたのでした。



ルート自体はそれほど難しくないのですが、長いことと、ルートファインディング能力が要求されます。
ルートファインディングについてもう少し詳しく説明すると、実際にはルートを読む能力、探す能力というのは今回のルートには必要なく、何処でもピッチを切ってビレイ点をつくる能力が必要です。



ドロミテのクライミング全般に言えることですが、トポで示してあるラインは有って無いようなもの。とくにディボナルートのように登攀グレードがそれほど高くなく、しかし長いルートは途中の残置支点も少ないか殆んど無いため、残置支点を追っていけばビレイ点に到着するなんてことはありません。逆に、登りやすい処を登って行ったら、ルートを外れてしまってビレイ点が無いなんてこともありますし、残置のあるビレイ点自体がもともとないルートもあります。




ドロミテで長いルートを登る難しさは、途中の残置支点が極端に少ない(無い)事、ビレイ点がそもそもしっかりと整備されていない(もともとない)事、ルートを外しているのか、そもそも正しいラインを登っているのかどうかすら解らない事です。
ドロミテで(自分たちの力で)登るには、登る能力は勿論、プロテクションやビレイ点を自分で構築するだけでなく、頂上まで安全に登れるルートを読み解き、冷静にそれらを遂行する能力が必要です。



ルートのグレードは5.7〜5.9程度。
登るラインがはっきりとしておらず、また、後半になると残置ハーケンやビレイ点も少なくなるので、ラインどり次第でグレードは大きく変わります。



多分、18ピッチ、600メートルの登攀で頂上へ。

ドライチンネのこのルートを登るためにドロミテへ通い続けたFさん。
頂上では「バンザイ」が響いていました。

後ろのカップルは僕らのあとを登っていたパーティ。
彼らもつられて「BANZAI」です。


ドライチンネの下山はノーマルルート。
しかしノーマルルートとはいえ、懸垂下降とクライムダウンの連続です。
しかも登ってくるパーティ、降りるパーティがたくさんいるので、これらを避けながら、追い抜きながらの行動となります。

・・・追い抜かないとどうなるか。
 雨で濡れたり雷にまかれたり、良いことはないのでココはガンバッテ行動です。



登りは5時に山小屋をスタートして、1時間程度のアプローチ。
6時30分ごろに登攀開始。13時過ぎに登頂。
下山は2時間ほど。
16時には駐車場に戻る事ができました。






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