八ヶ岳、小淵沢に住む山岳ガイド、加藤美樹・久野弘龍が、ヨーロッパ・シャモニやドロミテ、国内の雪山、冬山、バックカントリースキー、夏山、登山・クライミング教室、ガイドを行っていま
す。

 山岳ガイド ミキヤツ登山教室の山行記録 ビアフェラータ/ドロミテ       

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 もしかしたら日本人にとってドロミテは他のアルプスほど魅力的に感じられないのかもしれない。氷河は少なく、雪や氷をまとった大岩壁もない。多くの人が想像する、「ハイジがいるような
世界」とも少しばかり違っているし、山の標高も3000b前後で日本の山とほとんど変わらない。
 すると、「なんだ、ドロミテなんてやっぱり大したことないのか」と思う人も居るだろう。
 けれどここは太陽の国イタリア、神の住まう地。

 ああ、神はどれほどの鋭峰、岩峰を創り給われたのであろうか。
 太陽の光を大地に満たし、山々を朱や黄色に染めあげ、この地のなんと美しい景色をお創りになられたのだろうか。
 ああ、主は無謀ゆえに陽気で遊び好きなイタリア人達に、この地を与えたもうた。
 彼らはそれに応えようと縦横に道を走らせ地の果てを無くし、天と地を結び「一般のアルプス」では出来得ないほどの遊び場を作ったのです。・・・アーメン。
 ※注意 第一次大戦中、イタリアがオーストリアに侵攻、その後領土化しました。
  
 そんなドロミテでは他のアルプスのように山の麓をハイキングしたり、山を眺めたり、ロープウェイで行く「造られた山頂」で歓声をあげるということは似合わない。もっと山に近づき、壁に取
り付き、それを攀じ登って本物の山頂で幸せを感じるほうが、神の国での楽しみ方だろう。
 そう、他のアルプスよりも活動的な山群なのだ。

 「そんな技術はないし、危険も冒したくない!」という方、大丈夫です。神は岩登りの達者な者にだけでなく,日本の北アルプスで普通に修行をした登山者にも平等にその楽しみを分け与
えてくださいました。
 
 ビア・フェラータ(VIA ferrata)。第一次大戦中、イタリアが自ら侵攻したこの地域をドイツ・オーストリア帝国からの侵攻を防ぐため、このドロミテ山群のいたる所にトーチカや塹壕を掘り、そ
れらをワイヤーや梯子、トンネルで結ぶことで要塞を造りました。
 この戦争の名残がビア・フェラータの元となり、これらをイタリア山岳会が組織を挙げて補修、点検、追加しつづけることで、平和目的のために、登山に利用されることになったのです。
 そしてこのフェラータのおかげで、それほど岩登りが達者でなくともドロミテの岩峰群に登ったり、岩稜を縦走したりすることが出来るようになりました。

 実際、日本の北アルプスで剣岳のカニの横バイ、縦バイのような鎖場を難なく通過できる人なら、このビア・フェラータを利用することで、より安全に素晴らしい体験が出来ることでしょう。

 ああ、神はすべてをお見通しになられてこのドロミテ山群をお創りになられ、イタリア人にこの地を与えられたのでしょう。さあ、今日も神に感謝をしつつ、素晴らしい天気の中、ビア・フェラ
ータを利用して山へ遊びに行きましょう。 

   
崖トラバーズやトンネル、岩登り、変化に富んだコースの数々。誰にでも出来るので、各国からの観光客にも気軽に楽しまれています。

 実際イタリアでは、子供連れの家族や、老夫婦など年齢を問わず、様々な人達がこうした道具を利用し、気軽に山登りを楽しんで
 います。もし日本の北アルプスで鎖場に恐怖感を覚える人であっても、ビア・フェラータを利用すれば不安は軽減され、より安全に素晴らしい体験が出来ることでしょう。

   
この滝の裏にもケーブルが・・・・この下は200bくらいの落差を持つ滝がもう1本落ちている渓谷コース。トーチカ(塹壕)の続く縦走コースには、銃口の窓や大戦中の小屋の残骸が点々と
残る。石灰岩のガレ場にはイエローポピーの群落も。

 <ビア・フェラータのシステム>
 必要なものはハーネス、ビア・フェラータ専用の確保システム(写真参照)、そして皮製手袋。ここで大事なのが、専用の確保システム。これは万が一の墜落のときに衝撃を吸収するよう
に出来ている。
 近頃日本の山の鎖場で、ハーネスから伸ばしたスリングに安全環付のカラビナをつけて、それを鎖にかけて通過する登山者を見る。しかし、この方法は非常に危険で、もしスリップなどし
てそれにぶら下がることとなった場合、衝撃を吸収するものがまったくなく、下手をすれば腰骨を折る可能性がある。出来れば、このフェラータのシステムを使用することを勧めます。

   
山全体が要塞化した岩峰もあり、中は迷路のように入り組んでいる。大戦中の様子を再現した部屋もあり、廃墟となったエンジンルームなどもある。この時期6月でも氷床が残るこの穴の
中で、兵士達は越冬した。
「太陽の国イタリア」の世界からはからは想像も出来ない南チロルの厳冬期。1900年代の装備では、さぞかし寒かったことだろう。


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山岳ガイド ミキヤツ登山教室は、夏山、冬山ともに国内では八ヶ岳、穂高・槍ヶ岳、剣岳、北岳、小川山、瑞牆山など、海外ではヨーロッパのシャモニ、ドロミテで山岳ガイド、登山教室、雪
山教室、クライミング教室を行っています