八ヶ岳、小淵沢に住む山岳ガイド、加藤美樹・久野弘龍が、ヨーロッパ・シャモニやドロミテ、国内の雪山、冬山、バックカントリースキー、夏山、登山・クライミング教室、ガイドを行っていま
す。国際山岳ガイド連盟・日本山岳ガイド協会所属

 ヨーロッパ2005 山岳ガイド ミキヤツ登山教室の山行記録       

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 初めて飛行機をチューリヒ行きでなくパリ行きにした。ただ単にチューリヒ行きが取れなかったからであるが、何たって花の都パリ!  仕事の乗り継ぎで降りたことはあっても、いきなり車
で走ったことは当然ながら無い。でもここでレンタカーを借りないと、車はルノー(フランス) のなのでシャモニの近くであるジュネーブ(スイス)では高くなってしまうし、そこまで行く交通費だっ
てバカにならなくなってしまうのだ。 ッて訳で、今回はいきなり700qのドライブから始まった。しかもスタートポイントがまず難関となる。何たって「パリ」なのだから。
 
 今年は成田まで行くのもいつもの「あずさと成田エキスプレス」ではなく、車にした。田舎者の私達にとっては東京だって充分に難関なのだ が、それはあっさりクリア出来た。成田へ車で
行ったこともなく、首都高もほとんどのったことがないため表示の地名も解らず、それなのに地図 を持たずに来てしまって首都高でパニくってる私達の前に、成田行き高速バスが現れたから
だ(バスに後光が差して見えたのは、これが初め てかも)。

 これも予算の関係上、成田の長期間おける駐車場に入れた方が列車より安いことが判明したからからだが、荷物が多いのでこれは楽。

 「小淵沢から初めて行った」時のヨーロッパなんてもっと貧乏だったので各駅停車を乗り継ぎ、ラッシュアワーに巨大な荷物で白い目を向けられたものだ・・。

 さて、まずはシャルル・ド・ゴールも広いので、トイレにレンタカー会社にとウロウロ探し回った挙げ句、会社は外にあったので迎えに来てもらって車を借りる。新車を貸してもらえるシステム
なので、後から中古で売るなら無難な灰色とかかな?と思ったら可愛いケロッピカラーだった。
(ちなみに、このルノー/カングーには青も赤も黄色もあるが、黄色は郵便局の公用車に使われているので配達車っぽい)

 普段は中古車しか買えない私達は、慣れない新車の臭いと慣れないパリに、最大心拍数の心臓で出発した。まずはいきなり、ヨーロッパ特有のロータリー式交差点だ。入ったもん勝ちで
ロータリーに入るのだが、ロータリーの中、つまり左から車が回ってくれば停止して待つ。2重のロータリーで自分が次にすぐ出るのであれば、内側に車が来ても外側に入って良いらしい。

 フランスは基本的に信号の交差点は少なく、ほとんどがこのロータリー式であり、結果、車の流れが良く燃費も良くなる。これだと人が渡れない様な気もするが、あくまで渡る人が優先な
ので、横断歩道に人が待っていれば皆止まる(法律で決まっているらしく、止まらないと警察に捕まるらしい)。
 
 しかし、私達としては止まる時間が無いということは結構辛い。地図を見てあーだこうだ言う余裕が無いのだ。だから交差点に突っ込んで出る方角が解らなければ、グルグルと何周もして
その間に確認する。間違えれば次のロータリーまで走って回転してまた戻る。
 パーキングは沢山あるのだが、兎に角スピードが速く、後続に追っかけられるので入るのもいきなりは難しい。平均速度は町の通過時以外はほとんど80〜100qくらいで中央高速並み
なのだ。だからロータリーの交差点に入る右の縁石は、まるでF1のコーナーのように乗り上げた痕が一杯だ。フランス人の荒っぽい運転は、映画の「TAXI」の世界だけなのかと思ったら、
やっぱりフランス人は前に車がいれば抜かさずにはいられない?ラテンの血が騒ぐのか。

 このスピードで、車はほとんどがマニュアルと来ているから燃費はますます良くなる。このカングーはディーゼルで20q/Lは走ってくれる。ヨーロッパではディーゼルの燃料そのものが違
って価格も高いが、この燃費の良さには救われる。

 こうしてロータリーからまずはパリの環状線、つまり首都高だが、日本と違うのは無料で片側3車線以上のでっかい道路だということ。 当然車は東京並みの数で、それらが凄いスピード
で走っている。レンタカー会社の兄ちゃんのくれたコピーと首っ引きで走った割には、私達はあっさり出口を間違い、またしてもパリの中心部に突っ込んでしまった。とにかくスピードが速いた
めに、間違ったと気づいた時には大幅に通り越していたりするのだ。

  
 やっと戻って軌道修正し、南へ走った・・・のだが、さっぱり景色は変わらない。行けども行けども広がる田園風景。畑は牧草地や飼料用のトウモロコシや、小麦に大麦。日本で言えば北
海道?果たしてフランスは広かった。

 地図でいえばほんの数センチが途方もない距離なのだ。同じようにアメリカやカナダを車で走ったことがある私にも、北米が広大だという認識はあっても、ヨーロッパの一つの国がここまで
大きいという認識はなかった。

 高速道路は余りに退屈だったこともあって、ディジョンの先から一般道で峠越えしてジュネーブに入ることにする。今度は激しいカーブの連続する峠を幾つも超えて、ジュネーブの町を見下
ろす頃、やっとモンブラン山群が見えてきた。ここまでで5時間以上。なのにまだモンブラン山群は、ジュネーブのあるレマン湖のさらに遥か向こう側なのだからウンザリだ。
 でも山の雪は多く見えるから、今年の状態はもしかして良いのかな?なんて期待もふくらむ。

 ジュネーブの町の通過が大変かと、思いきや、トンネルのバイパスであっと言う間に通過してしまった。さすがは国連本部のある都市だ。
 後はシャモニまで、また有料道で一気に走って久々の街に到着した。

 初のヨーロッパドライブで、パリから走ろうなんて・・やっぱり辞めておけば良かった。ジュネーブかチューリヒからが無難ですね。
そこはでも、首都圏で運転してる人なら大丈夫かも?


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山岳ガイド ミキヤツ登山教室は、夏山、冬山ともに国内では八ヶ岳、穂高・槍ヶ岳、剣岳、北岳、小川山、瑞牆山など、海外ではヨーロッパのシャモニ、ドロミテで山岳ガイド、登山教室、雪
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