八ヶ岳、小淵沢に住む山岳ガイド、加藤美樹・久野弘龍が、ヨーロッパ・シャモニやドロミテ、国内の雪山、冬山、バックカントリースキー、夏山、登山・クライミング教室、ガイドを行っていま
す。




 2006年 8月  北アルプス・無雪期 北穂東稜〜奥穂・ジャンダルム・西穂縦走        

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2006/08/5〜7

 
 左・北穂東稜上のナイフリッジ  右・ロバの耳付近を通過する登山者

 涸沢カールから北穂方面を見上げると、右手から北穂高岳にかけて見えるギザギザが北穂東稜。通称「ゴジラの背」
 これを登ると北穂高岳の頂上に飛び出し、そこから更に奥穂、ジャンダルム、西穂へと縦走する、穂高岳を巡る岩稜のゴールデンコース。

 初日は涸沢までなのでのんびりと進む。
 ポイントは上高地をゆっくりスタートすること。今回は11時出発だが、この時間は涸沢までの登山者も少なく、静かに歩くことが出来ます。夜行で来なくても良いし。涸沢着4時30分は、普
通の登山者なら十分可能です。
 
 左・涸沢はまだ雪がタップリ  右・北穂南稜(一般ルート)の登りも雪が残っています


 2日目はいよいよ北穂東稜、ゴジラの背の登攀。
 北穂高岳への一般道、南稜と分かれて、ゴジラのシッポのあたりを目指します。

 北穂東稜上は岩も硬く、快適な登攀を楽しむことができ、夏の早い時期には東稜下部にはお花畑も広がります。
 細いナイフリッジの通過や、高度感のある岩稜のトラバース、急な岩のクライムダウンを繰り返し、ゴジラのシッポから背中、さらに頭を通過します。
   
 右・硬い岩は顔もほころぶM君(中学一年生) 中・高度感のあるヘツリ 右・ナイフリッジの通過

 北穂高岳への最後の登りは、結構きついですが、北穂小屋にいるギャラリーの目を気にすれば、歯を食いしばって頑張らざるをえません。

 北穂高岳頂上に着いてからは涸沢岳への縦走、今日の日の第2幕です。
 このコースは西穂と奥穂の縦走をよりコンパクトにして、核心部だけを集めたようなもので、ガイドブックに書いてあることや人が言うほど易しくはありません。ただ、岩が比較的安定してい
るのと距離が短いので集中して歩くことが出来ます。
 
 左・北穂・奥穂感の縦走路 右・今日一日の行程を終えて、涸沢岳頂上へ向かう


 2日目の宿泊は穂高岳山荘。
 今年は布団が換わったのか、一枚あたりの幅が細くなっていました。おかげで一人一枚を使える確率は高くなったのですが、良いサービスなのかどうかは、まだ判断がつきかねます。で
も、今回は一人一枚で快適でした。だから・・・やっぱり良かったのかも。

 3日目はいよいよ奥穂からジャンダルム、さらに西穂へと縦走する日です。
 出発は5時。今回のメンバーは健脚揃いだったので、この時間ですが、普通は4時から4時30分出発です。今回もそうですが、午後から雷の危険が常にあるので、出来るだけはやく出発
します。

 まずはいきなり馬の背の通過。
 ここは岩が安定しているので、思い切って行動できます。
 
 左・馬の背とジャンダルムに陽が当たっています 右・馬の背の通過 


 次はロバの耳基部への下降。ここも比較的岩が安定しているので、ルートを上手く選んでいけば困難さは軽減されるますが、もしスリップすれば大変です。今回はしっかりとロープで確保
して下降しました。

 ロバの耳への登りからトラバース、ジャンダルム基部へは岩もしっかりとしているし、鎖もあるので見た目よりも楽に登れるでしょう。ただし、ここでもロープ確保が出来ればそれにこしたこと
はありません。実際、今回は「ロープ確保していて良かったー」ということがありました。
 
 右・ロバの耳の登り  左・下から見上げるロバの耳


 ジャンダルムの登りは普通は上高地側から西穂側にトラバースしてから歩いて登るのですが、今回は折角なので直登です。ロバ耳を通過してきた人からは、「あんな所を登るの?」という
声も聞こえてきますが、気にせず登ります。きっと奥穂からも登る姿が見えていたことでしょう。
 ジャンダルムを慎重に下降してからコブ尾根の頭、畳岩の頭と、慎重に岩稜を通過し、天狗のコルへと下降しますが、足下がガレてくるので、落石に注意が必要です。ここから先はヘルメ
ット必携です。
 
 左・ジャンダルム頂上からロバの耳を振りかえる 右・天狗のコルへの下降


 天狗のコルから天狗岳への登りは傾斜のきつい鎖場からスタートして、ちょっと難しめのガレた縦走路を行きます。天狗岳から間天のコルへの下降は、ガイドブックでも有名な逆層スラブ
(一枚岩)の下降ですが、実際に難しいのは逆層スラブの鎖場へ入るまでのルートファインディングです。しっかりとルートを見極めてから進みます。

 間天のコルに降り立ち、いよいよ今回の核心部、間ノ岳の通過です。ここは西穂から登っても、奥穂から行っても、どちらも核心部となります。
 「困難と危険」を混同する人には解りにくい核心部です。
 ここの問題は岩が非常に脆いことです。だから、鎖がほとんどありません。設置できないからです。当然落石も頻発し、今回も凄まじい落石がありました。
 毎年何件も起きる、この縦走路の事故の多くは、ここでの落石やスリップ事故です。
 
 間ノ岳付近のガレた縦走路とそのピーク


 間ノ岳の登りと下降を、神経をすり減らしてこなせば漸く危険度も困難さもなくなってきますが、この頃には心身共に疲れが溜まってくるので、気は抜けません。

 間ノ岳から先は幾つかのピークを超しながら西穂に向かいますが、まだまだ岩場もあるので注意して進みます。常に先のピークのルートを確認しながら進んでいくのがポイントです。つま
り、出来るだけ上からルートを確認しながら進むのがルートファインディングのコツです。実際、間ノ岳と西穂の間のピークの通過はこれが大事になります。

 西穂にほ多くの登山者がいるので、颯爽と登っていきましょう。
 西穂から先はこれまで通過してきた登山道とは違い、とても快適です。小屋まであと2時間、慎重にすすみましょう。



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山岳ガイド ミキヤツ登山教室は、夏山、冬山ともに国内では八ヶ岳、穂高・槍ヶ岳、剣岳、北岳、小川山、瑞牆山など、海外ではヨーロッパのシャモニ、ドロミテで山岳ガイド、登山教室、雪
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