雪山でのアイゼンワークや、クライミングは学ぶ必要があると思っても、歩き方を学ぼうという人は僅かです。
登山者の多くが、正しくは歩けていないことに、気が付いていないからです。
20年以上の実績を持つミキヤツ登山教室では、アイゼンワークやクライミング技術を通じ、多くのお客様と接してきました。
これらから知ったことは(昔山岳会で登っていた私たちも含め)、登山者はクライミングとアイゼンワーク、歩き方を区別して考えている。
という事実です。
実はこれは誤りで、これら三つの動きには全て共通したものがあります。
しっかりとした重心移動が出来ていれば、歩き方もクライミングも、全てが安定するのですが、それがどうしたら良いのかが解らない。
でも歩けているのだし、問題も感じない。構わないだろう。
それが風雨に曝されたた岩稜や、霧に湿ったり、晩秋に霜や積雪で凍った足場などでは、通用しなくなり、事故に至ります。
マラソンやランニングは、誰にでも出来ますが、良いタイムは誰にでも出せるものではありません。
それらと同様に、街と同じように山は歩けます。ですが同じ歩き方をしたところで、不整地は上手く歩けないのです。
特に下りの苦手な方や、整地は早いのに足元が悪くなった途端にコースタイムの極端に遅くなる類の方が、これに該当します。
長年多くのお客様に伝えて来た、アイゼンワークの技術と、クライミングのノウハウから、基礎の安定した歩き方を学んでいただき、少しでも事故の無くなる登山界を目指し、一般道の歩きコースで伝えていけたら、と思います。
折角なのですから、花と紅葉のベストシーズンを選び、心地よく歩きながら、技術も学んでみましょう!
残雪豊富で標高差のある朝日岳は、高山諸k物の宝庫であり、草原性の花から、雪渓際の春の花まで、長い標高差を歩くことによって 多種多様で可憐な花たちと出会える、稀有な山であることをご存知でしょうか?
森の中にはシラネアオイやサンカヨウ、湿原にはアヤメやイワイチョウ、雪渓際に遅くまで見られるハクサンコザクラ、その次に咲くチングルマの大群落にハクサイチゲ、シナノキンバイ。どれも見事な群落を成すお花畑となります。
日本海からスタートし、ゴールが山の湯蓮華温泉というのも魅力ですね。
紅葉といえば「涸沢」ではなく、ここ朝日岳周辺であるのは、実際に訪れた人にしかわかりません。
まずはこれまでの山行報告をみてください。
ナナカマドなどの赤単一の紅葉とはまた違った、這松の緑、ブナや楓の黄色、そして燃えるような赤。
3色が織りなす錦絵の世界は、息を飲むような鮮やかさです。
足元からのびやかに広がるのは、黄金色に輝く草紅葉、紅色に姿を変えたチングルマの絨毯、それらを映す池塘の鏡。
黒部源流域の湿原が、どこまでも続きます。
夏、秋、いずれのコースも、湿原であることから木道の沈降が激しく、歩き方の難しい不整地が続きます。
できる範囲でそこを安定して歩く努力をし、それらを持ち帰ることで、その後の歩き方の上達へと繋げていきましょう。
一般縦走だった時代ですが、山行記録です。画像のみ参考にしてください
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