穂高岳のバリエーションルートといえば、前穂北尾根などの涸沢周辺が有名ですが、ここ岳沢にもいくつかのバリエーションルートがあります、その中でもお勧めなのがこの奥穂高岳南稜です。
奥穂南稜は岳沢ヒュッテの裏手、奥穂と前穂の吊り尾根に向かって伸びる尾根です。
このルート、ウェストンが穂高に登る際に使ったルートとして有名ですが、上高地から一番高く見える奥穂高岳にダイレクトに、つまり合理的に登れるために選んだためです。
上高地から見えるルートで、下山後に自分の辿ったルートを確認できるのもおすすめポイントです。
ルートは南稜の尾根上へ出るまでの下部、尾根上へ出てからの中間部、そして核心部を過ぎてからの上部に分かれます。
技術的な核心部は中間部に現れるトリコニーといわれる三つの岩峰からなる岩稜帯ですが、クライミング経験者であればそれほど難しく感じることなく快適に登れるでしょう。
しかしルート中の実際の核心となるのは、中間部の核心を超えてからの上部となるのではないでしょうか?
バリエーションルートは一般ルートと比べて傾斜が強く、ここまで登ってくると流石に体力的にきつくなってくるはずです。
ここで気を抜くことなく、登り切れるかどうか?がやはり核心となるでしょう。
そのためにも南稜上に出るまでの藪漕ぎを含めた下部をいかに疲れを残さずこなすかがカギとなるかもしれません。
下山は奥穂高岳の頂上から吊り尾根を経由して岳沢小屋へ下山します。
このため不要な荷物を置いておけるのもこのルートのメリットだと言えるでしょう。
これが最も安全かつ確実な下山方法となりますが、長いので気を緩めずに頑張りましょう。
2日目は出発が朝4時と早いので、朝食を持参下さい。
また、2日目の下山は上高地到着予定が16時となります。
参加資格
・岩登り経験者、あるいは同程度のバリエーションルート経験者(必要であれば事前講習を行います)
・天候が悪く同ルートが登れない場合でも、他のエリアで登れる場合は代替ルートに変更して行いますが、この代替ルートにも参加していただける事
(代替ルート:三つ峠、小川山周辺のマルチピッチor岩稜ルート、八ヶ岳の小同心などバリエーションルート、クライミング講習を予定しています)
※地理的な理由、身体的な特別な理由がない限り、代替ルートに参加していただけない場合はキャンセル料をいただくこともある事をご了承ください。
※天候が悪く何処も登れない場合は中止になります。この場合にはキャセル料は不要です。
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