北穂東稜は北穂高岳への一般ルート南稜と平行し頂上まで至る岩稜です。夏には比較的ポピュラーなバリエーションルートですが、積雪期には雪崩に見舞われる涸沢周辺にあるため、シーズンは春の残雪期、もしくは初冬に限られます。
残雪期は雪の要素が大きく、新雪期は岩が露出しているため難しくなります。
ルートは岩稜、雪稜、雪壁と冬山登山のおもしろいとこ取りをしたようなルートで、左に涸沢、右には槍の穂先を望むパノラマも、申し分なく素晴らしいものです。
北穂での春の魅力は、夏には鎖場の連続する南稜からの下山に比べれば、北穂沢を駆け下れてしまうことでしょう。涸沢からのバリエーション入門ルートで、充実した雪遊びをしましょう。
(技術的には特別難しくはありませんが、冬の赤岳クラスが無理なく上り下り出来た方が対象です)
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