八ヶ岳、小淵沢に住む山岳ガイド、加藤美樹・久野弘龍が、ヨーロッパ・シャモニやドロミテ、国内の雪山、冬山、バックカントリースキー、夏山、登山・クライミング教室、ガイドを行っていま
す。国際山岳ガイド連盟・日本山岳ガイド協会所属


 2005年 5月  北アルプス・積雪期 穂高岳・コブ尾根        

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 穂高岳のバリエーションルートは沢山ありますが、上高地から見える、岳沢のルートといえば、このコブ尾根でしょう。
 名前の由来「コブ」は、ルート上にある岩峰で、ここだけでも3ピッチのクライミングになります。
 コブ前後は、硬くしまった雪の斜面、雪稜のアップダウン、そして懸垂下降、さらに稜線直下では雪壁の登攀、更に下山では西穂、奥穂縦走路の一部を通過し、天狗沢を一気に岳沢に向
かって下山します。
 岳沢ヒュッテが雪崩によって無くなってしまってからは、テント泊のみになってしまいますが、それでもお勧めには変わりありません。

 

 コブ尾根へは、岳沢ヒュッテ跡の左側のルンゼを詰めます。
 GW前後では落石の危険が高くなるため、早朝出発が必要です。
 傾斜はそれほどではありませんが、雪も硬く、長いため結構疲れます。




 ルンゼを上り詰めて、リッジに出ると名前の由来、「コブ」が目の前に現れます。
 日本離れした景色で、剣岳と共にお勧めです。
 最も高いのが「コブ」で、その右下は「ロバの耳」、右側の稜線が奥穂につながる主稜線です。

 

 リッジに出てからは。文字通りナイフリッジのアップダウンが続き、その下をトラバースするクライミングが続きます。
 リッジからコブの登攀は、浅いルンゼ状の草つき登攀から始まり、アックスを駆使すると楽しめます。


 

 コブ登攀も2ピッチ目あたりから岩登りになります。前穂北尾根の4峰の出だしのようなクライミングとなります。
 コブを登りきると、懸垂下降になりますが、下降点は狭いので、セルフビレイはしっかりと杜って下降しましょう。

 

 コブの登攀後も、リッジクライミングは続き、雪稜、岩稜と、厭きることはありません。




 最後の雪壁は、雪も腐っていることもあり、疲れますが、慎重に登ります。



 「コブ尾根の頭」で登攀終了ですが、風の強い穂高稜線では西側と東側では雪の量が全く違います。
 このシーズンはアイゼンをはずし、天狗のコルへ向かって下降をしました。当然、凍った箇所ではアイゼンをつけましたが、付けたり外したり、面倒くさいですが、こうしたほうが安全かつ、
早いと思います。




 天狗のコルからは天狗沢を下降します。
 天狗沢の左岸は畳岩という、傾斜のゆるい岩壁となっているため、雪が不安定の残っています。そのため、大きなブロック雪崩が起こりやすいので、スピードを上げて下降します。




 穂高岳・コブ尾根。
 白馬主稜のようにメジャーにはなりきれないですが、絶対のお勧めには間違いありません。
 もし、コブの登攀に雪や氷が残っている状態なら、ワールドクラスになり得るルートです。








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山岳ガイド ミキヤツ登山教室は、夏山、冬山ともに国内では八ヶ岳、穂高・槍ヶ岳、剣岳、北岳、小川山、瑞牆山など、海外ではヨーロッパのシャモニ、ドロミテで山岳ガイド、登山教室、雪
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